2019年に日本から一番車を買ったのはどこの国かな?

輸出統計

2019年の中古車輸出統計が出揃いましたので、さっそく令和最初の輸出台数のランキングを見ていきましょう。

ナンバーワンは敵なしのアラブ首長国連邦

2019年も強かったアラブ首長国連邦、前年比35%アップの171,501台で断トツのトップです。
ドバイ首長国の中古車特区はアフリカ向けの中古車の中継拠点として2019年も賑わいました

平均すると毎月14,000台の日本車がペルシャ湾を渡ったことになります。ボツワナの年間輸出台数と同じ台数がひと月で輸出されるとても大きなマーケットです。

石油でリッチな中東は日本車の取引も盛んで2020年も間違いなくベスト3に入る国となるでしょう。

アラブ首長国連邦の輸出統計

第二位はここ数年右肩上がりのロシア

2015年の8位から毎年プラス成長を続けて2018年はベスト3まで登り詰め2019年は更に一段上り2位になりました。トップはもう目の前です。2013年を最後にトップの座から遠のいていますので2020年はとても王座奪還があるかもしれませんね。

1ルーブルが2円を超えるようでしたらトップに返り咲くでしょうが、緊急通報機器「ERA-GLONASS(エラ・グロナス)」などの日本をターゲットにした規制が新たに始まったりするとベスト3位も危険信号です。

ロシアの輸出統計

第3位は抜群の安定力を持つニュージーランド

直近5年の輸出ランキングで常にベスト3に名を残す抜群の安定力がです。

2018年9月のカメムシ燻蒸処理の義務化で一時的に出荷がバタつきましたが日本の巨大マーケットであるニュージーランドは2019年も例年通りの出荷台数でした。

恐らくオリンピックイヤーである2020年の総合ランキングはベスト3に入ると思います。

ニュージーランドの輸出統計

大幅に輸出台数を減らした南アフリカとスリランカ

南アフリカは右ハンドルの輸入を制限してる国ですので基本的には日本車は輸出できません。この国に輸出された車は隣国に輸出されるので今回輸出台数が減少した原因は隣国にあります。

ではどこの国がブレーキになったのか?

答えは残念ながら見つけることができませんでした。隣国の輸出台数をチェックしたところ大きく数値が動いた国が見当たらずブレーキとなった国を特定できませんでした。

5万台近く減少しているので隣国の輸出台数に変化が見られると思ったのですが的は外れました。なぜ5万も減少したのか・・・・?

20万以下の少額取引は統計に反映されないから、2019年はやっすい車両が沢山輸出されたのか?わかる人いたら教えてください。

南アフリカ共和国

スリランカの落ち込みはハイブリット車両に優遇されていた物品税率が大幅に引き上げられたことが利用です。

車を日本から輸入すると商品に対して関税と物品税が課せられます。関税はCIF価格に30%で物品税は排気量によって違いはありますが200%前後の税金が課せられます。CIFが100万だったら関税と物品税で230万の税金を納める必要があります。これでは簡単に買えませんよね。

2018年はハイブリット車両が優遇されていたのでスズキワゴンRが飛ぶように売れてました。税率が変われば一気に車が売れ出すマーケットです。2020年は良い方向に税率があ変わって欲しいですね。

スリランカの輸出統計

前年の倍は伸ばしたかなグルジアとタイ王国

2017年、2018年と元気がありませんでしたが2019年は大きく伸ばしました。グルジアは中央アジア諸国向け中古車輸入のハブ拠点になっています。グルジアに輸入された日本車は沿海部のないカスピ海周辺諸国(アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタンなど)への再輸出されてます。今回大きく伸びた要因は周辺諸国への再輸出が大きな原因だと思われます。

グルジアの輸出統計

タイは中古車の輸出が困難な国です。輸入許可取得必要品目の1つに中古車両が入っているのがその原因です。タイも南アフリカと同様に隣国の中継地点として利用されていてタイを経由して隣国に輸出されます。

近年右肩上がりで調子のいいマーケットです。

タイの輸出統計